明橋大二先生

明橋大二先生の本より、子どもが片付けの習慣を身につけるには

子どもがいると、部屋は片づけても片づけても、すぐに散らかりますね。

いつも「片づけなさい!」

「片づけないなら、捨てるよ!」

とイライラしてしまいますよね。

明橋大二先生は本の中で、子どもに「片づけると気持ちいい」という感覚をそだてることが

大切だとおっしゃっています。

そして、その第一歩は、環境を整えることだそうです。

どうしたら、「片づけると気持ちいい」と子どもに感じてもらえるのでしょうか?

またどうやって、環境を整えるのでしょうか?

明橋大二先生の本「子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わる ほめ方・叱り方」から

子どもが片づけの習慣を身につける方法を教えていただきましょう。

Contents

明橋大二先生はどんな人?明橋大二先生のプロフィール

明橋大二先生のことを初めて知った方もいらっしゃるかもしれませんので、明橋大二先生のプロフィールを簡単にご紹介させていただきます。

明橋 大二(あけはしだいじ)

昭和34年、大阪府生まれ。 京都大学医学部卒業。 子育てカウンセラー・心療内科医。 国立京都病院内科、名古屋大学医学部付属病院精神科、愛知県立城山病院をへて、真生会富山病院心療内科部長。 児童相談所嘱託医、NPO法人子どもの権利支援センターぱれっと理事長。 専門は精神病理学、児童思春期精神医療。

著書は「なぜ生きる」(共著)、「輝ける子」、「思春期にがんばってる子」、「翼ひろげる子」、「この子はこの子でいいんだ。私は私でいいんだ」、「10代からの子育てハッピーアドバイス」など多数。

明橋大二先生に教えていただいたことが、私の子育ての一番の土台になっています。

明橋大二先生のおかげで子育てで大事なことが分かり、悩みが減って子育てが楽しくなりました。

明橋大二先生の本より、子どもが片づけの習慣を身につけるには

しつけの中でも、お片づけをどうやって習慣づけるかは、どんな親御さんも悩んでいることだと思います。

なかなか難しいし、時間がかかるのですが、その「お片付け」について、基本的なことを書きたいと思います。

「片づけると気持ちいい」という感覚を育てる

まず、小学校低学年までの子どもは、片づけの必要性もわからないし、

片づいて気持ちがいい、という気持ちも育っていません。

ですから、ただ「片づけけなさい!」とどなっていても、あまり効果はないのです。

「片づけると気持ちいい」という感覚を育てながら、少しずつ習慣づけていくことが大切です。

そのための第一歩は、環境を整えることです。

①いつも使うおもちゃを減らす

まず、おもちゃを減らすことから始めます。今の家は、往々にしておもちゃが多すぎます。

でも、子どもは、おもちゃ箱をいちいち全部引っ繰り返して出さないと気が済みません。

ですから、子どもと相談して、よく使うおもちゃをおもちゃ箱に入れ、

あまり使わないおもちゃは、段ボール箱などにまとめて押入れの奥にしまいます。

まずは、おもちゃの数を減らすことが大切です(といっても遊びにはある程度の豊かさも

必要なので、片づけを意識するあまり、制限しすぎるのも考えものですが)。

②子どもが片づけられる箱を用意

次に、子どもが片づけやすいおもちゃ箱を用意します。

あまり細いと難しくなるので、大まかに分別できる程度のおもちゃ箱や引き出し、

戸棚などでかまいません。

③おもちゃを広げる範囲を決める

「子どもは散らかすもの」とわかってはいても、どうしてもイライラする場合は、

おもちゃを広げてもいい場所を決めます。自分の部屋なら部屋。

それ以外には広げないように約束します。

④お片づけの時間を設定

しっかり片付けるのは、1日1回が限度でしょうから、夕ご飯前に片づける、

という約束でもいいと思います。

⑤一緒にやる

ぬいぐるみはここ、絵本はここ、ゲームはここ、というふうに、まず親が要領を示しながらやっていきます。

そのうち、子どもが関心を示してきたら、子どもに役割を与えて

「じゃあ◯◯ちゃんは、ぬいぐるみを片づけてね」と伝える。

そして、やってくれたら、「ありがとう」と言います。

片づいたら、一緒に部屋を眺めて、

「きれいになったね」「きれいだと気持ちがいいね」と、

一緒に気持ちよさを味わいましょう。

そういうことを繰り返しながら、少しずつ子どもの役割を増やしていくことが大切です。

やる気を育てるのがいちばん、時には肩の力を抜いて

ポイントは、当分は親が一緒にやるということと、子どもに役割を与えて、

やったら「ありがとう」とほめて、やる気を育てていくことです。

つい私たちは、子どもに、「片づけなさい!」と言葉で指示するだけで、

どのように片づけていくかを教えていないことが多いです。

片づけなかったら、今度はどなりながら、

お母さんだけで片づける(それを子どもはびくびくしながら見ている)ことも、

よくあります。

親がまったく一緒にしないか、全部やってしまうかの両極端になっているように思います。

とはいっても、一緒にやろうと誘っても、なかなか片づけようとはせず、

イライラすることがほとんどかもしれません。

キレてしまいそうなときは、「片づけしなくても、とりあえず、死ぬことはないわ」

と開き直って、明日に回しましょう。

小さな子どものいる家で、きちんと整理整頓されているところは、まずありません。

子どもも毎日それなりに成長しています。

今できないことでも、来年はできるようになるかもしれません。

少し肩の力を抜きながら、ぼちぼちやっていきましょう 。

出典元:子育てハッピーアドバイス 大好き!が伝わる ほめ方・叱り方(一万年堂出版・2010) / 明橋大二著 / P.157~161引用

明橋大二先生の本を読んで、子どもと一緒に片づけします

いかがでしたでしょうか。

子どもに「片づけると気持ちいい」という感覚を育てていくには、

親と一緒に片づけること、子どもにもやってもらって「ありがとう」と伝えて、

やる気を育てていくことが大切なのですね。

すぐに子どもが変わることはありませんが、

習慣というのは、毎日の積み重ねによって身についていきますから

焦らず、無理せずに、楽しく続けていけるといいですよね。

そして、思うように子どもが動いてくれないときは

「まあ、子どもがいる家はこんなものよね」と

今の現状にオッケーを出してあげてくださいね。

大人だけが住んでいるきれいな家とは、

全くかけ離れているかもしれませんが、長い人生で見れば、

子どもが小さくて、おもちゃが散らかっているのも今だけです。

片づいた家をキープすることよりも、

大切な子どもが元気で過ごしていることに、目を向けることで、

時には片づけなくてはならないという気持ちから

解放されてもいいと思います。

子どもが元気でいてくれるのが一番ですね

ここまで読んで頂いてありがとうございました。

読んでくださった方の心がすこしでも元気になってもらえたら嬉しく思います。