HSC(Highly Sensitive Child:ひといちばい敏感な子)は、
生まれたばかりの赤ちゃんの頃から、ほかの子と違うのでしょうか。
明橋大二先生によると、HSCは生まれたときから、
すでにいくつかの特徴を持っています、とおっしゃっています。
それでは明橋大二先生に、HSCの赤ちゃんの特徴について
詳しく教えていただきましょう。
Contents
明橋大二先生はどんな人?明橋大二先生のプロフィール
明橋大二先生のことを初めて知った方もいらっしゃるかもしれませんので、明橋大二先生のプロフィールを簡単にご紹介させていただきます。
明橋 大二(あけはしだいじ)
昭和34年、大阪府生まれ。 京都大学医学部卒業。 子育てカウンセラー・心療内科医。 国立京都病院内科、名古屋大学医学部付属病院精神科、愛知県立城山病院をへて、真生会富山病院心療内科部長。 児童相談所嘱託医、NPO法人子どもの権利支援センターぱれっと理事長。 専門は精神病理学、児童思春期精神医療。
著書は「なぜ生きる」(共著)、「輝ける子」、「思春期にがんばってる子」、「翼ひろげる子」、「この子はこの子でいいんだ。私は私でいいんだ」、「10代からの子育てハッピーアドバイス」など多数。
明橋大二先生のおかげで子育てで大事なことが分かり、悩みが減って子育てが楽しくなりました。
明橋大二先生より、HSCの赤ちゃんの特徴とは
よく泣いたり、眠らなかったり…こんな赤ちゃんは、HSCかもしれません
HSC(ひといちばい敏感な子)は、生まれたときから、
すでにいくつかのHSCの特徴を持っています。
それを知っていると、初めての子育てでも、安心できるのではないかと思います。
この章では、HSCの赤ちゃんの特徴をお伝えしたいと思います。
①よく泣く
生後4ヵ月頃までの乳児で、栄養状態もよく病気もないのに、
1日3時間以上激しく泣くことが、週に4日以上ある場合は、
周囲からの刺激に敏感だといわれています。
ただ、よく泣くのには、さまざまな背景があり、必ずしもHSCとは限りません。
またHSCでも、あまり泣かない子もあります。
どんな子どもでも、刺激が少なくても、多すぎても、泣きます。
刺激(関わり)が少ない子どもは、関わりを求めて泣くでしょう。
そういうときは、抱っこしてやると泣き止みます。
また刺激が多すぎても、子供は泣くことがあります。
HSCの赤ちゃんは、容易に刺激過多なるので、
むしろ刺激を減らすことが必要な場合があります。
そういうときに、抱き上げたり、食事をさせたり、一緒に遊んだりすると、
かえって刺激を増やし、興奮させ、よけいに泣いてしまうこともあるのです。
ですから、赤ちゃんが体に異常がないのによく泣くなら、
逆に刺激を減らし、泣くのが治るかどうか様子を見てみましょう。
具体的には、「無理に喜ばせようとしたり、大きな声を出したりしないようにする」
「眠っている間だけでなく、日中も、なるべく音や光を減らすようにする」などです。
②眠らない、すぐに目を覚ます
生後6ヵ月頃になると、HSCの多くは、眠りにくい、すぐに目を覚ます、
といったことが起こります。
過剰な刺激が、不眠の原因になることが多いので、
日中に刺激を受けすぎたか、眠る前の音や刺激が強すぎたか、
眠れても家の中がうるさくて起きてしまうのか、チェックする必要があります。
そして、もし刺激が多ぎるなら、それを減らすことを考えてみましょう。
あと、夏場の場合は、朝の光にも注意が必要です。
朝日が部屋にあふれるような状態だと、朝4時5時に子どもが起きて活動しだす、
ということにもなりかねません。
そういう場合は、遮光カーテンを使って、起きる時間まで光をシャットアウトする、
ということも必要です。
③注意力がある
「細かいことに気づく」「母親の動きをしっかり目で追う」などの特徴です。
「じっと親の顔を見ているときに、その内面まで見ようとしているように感じる」とか
「よく耳を澄まして、周りの気配を感じている、その様子は真剣そのもの」と言う人もあります。
その親だけがわかる、なんとなく、ということではありますが、
アーロンさんは、敏感な子どもの特徴として採り上げています。
また、HSCは、新生児のときから、親の気持ちを感じやすいといわれています。
以上、HSCの赤ちゃんの特徴を、見てきました。
しかし、HSCの親の多くは、実は、ごく自然に、ひといちばいの世話をしています。
大切なのは、親である自分の直感を信じ、心地よい環境を整え、
赤ちゃんとコミュニケーションを図っていくこと。
ですからそんなに心配することはないのです。
もちろん、完璧にできないこともあるし、特にHSCは、
他の子より手がかかる面もありますから、途方に暮れることもあると思います。
しかしあなたが子どものことを一生懸命考えている気持ちは、
子どもにも必ず伝わっています。そこで培われた安心感は、
子供と親に、生涯にわたる幸せを与えてくれるでしょう。
出典元:HSCの子育てハッピーアドバイス(一万年堂出版・2018) / 明橋大二著 / P.48~53引用
明橋大二先生、HSCは赤ちゃんの頃から敏感なんですね
HSCは、他の赤ちゃんよりもよく泣く傾向があるのですね。
その一方で、HSCでもあまり泣かない赤ちゃんもいるので、
よく泣くから、泣かないからといって、
一概にHSCといえるわけではないのですね。
赤ちゃんには、笑顔でたくさん話しかけてあげることや、
赤ちゃんが泣いたら抱っこしたり、あやしたりすることが必要ですが、
HSCの赤ちゃんにとっては、刺激が多すぎて、
よけいに泣いてしまうことや眠りにくくなったり、
すぐに目を覚ましてしまうことがあるのですね。
刺激を減らしてみて、様子を見てみるという方法を試すことも大切なのですね。
HSCを育てていると、ごく自然に赤ちゃんに合わせてコミュニケーションを取りつつ、
ひといちばい世話をしていると思います。
他の子よりも手のかかることもあり、大変な面もあると思います。
親が自分のことを一生懸命に考えていてくれることを、
HSCは他の子よりもひといちばい感じているのですね。
親からの安心感をひといちばい感じて、ひといちばい幸せを感じられることは
とても素敵だと思います。
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
読んでくださった方の心がすこしでも元気になってもらえたら嬉しく思います。