明橋大二先生

明橋大二先生が教えてくれる、HSCの4つの性質

HSC(Highly Sensitive Child:ひといちばい敏感な子)の

持っている性質である「敏感さ」とは、

いったいどのようなものなのでしょうか。

明橋大二先生によると、HSCには4つの性質があるとおっしゃっています。

そして、ひといちばい敏感な人には、その4つの面が必ず存在するそうです。

明橋大二先生に、HSCが必ず持っているこの4つの性質について、

詳しく教えていただきましょう。

Contents

明橋大二先生はどんな人?明橋大二先生のプロフィール

明橋大二先生のことを初めて知った方もいらっしゃるかもしれませんので、明橋大二先生のプロフィールを簡単にご紹介させていただきます。

明橋 大二(あけはしだいじ)

昭和34年、大阪府生まれ。 京都大学医学部卒業。 子育てカウンセラー・心療内科医。 国立京都病院内科、名古屋大学医学部付属病院精神科、愛知県立城山病院をへて、真生会富山病院心療内科部長。 児童相談所嘱託医、NPO法人子どもの権利支援センターぱれっと理事長。 専門は精神病理学、児童思春期精神医療。

著書は「なぜ生きる」(共著)、「輝ける子」、「思春期にがんばってる子」、「翼ひろげる子」、「この子はこの子でいいんだ。私は私でいいんだ」、「10代からの子育てハッピーアドバイス」など多数。

明橋大二先生に教えていただいたことが、私の子育ての一番の土台になっています。

明橋大二先生のおかげで子育てで大事なことが分かり、悩みが減って子育てが楽しくなりました。

明橋大二先生が教えてくれる、HSCの4つの性質

ひといちばい敏感な子には、4つの性質があります

HSCの根っこには、次の4つの性質がある、といわれます。

D=深く考える

O=過剰に刺激を受けやすい

E=共感力が高く、感情の反応が強い

S=ささいな刺激を察知する

ひといちばい敏感な人には、この4つの面が必ず存在します。

4つのうち、1つでも当てはまらないなら、その人は、おそらくHSCではありません。

では、一つ一つ見ていきましょう。

D 深く考える

例えば友達の家に行って、そこで友達のお母さんから、イチゴを出されたら、

ふつうの子どもなら、「わーい!」と喜んで食べると思います。

しかしHSCは、どこのイチゴか 高そうなイチゴか 何人で分けるのか 

後から来る人の分を取り分けておかなくていいか 食べられていない人はいないか 

などということを考えてしまうため、動作が一歩遅れて、

遠慮がちな子と思われてしまう、ということがあります。

すべてのHSCがそういう行動をとるわけではありませんが、

ふつうの子どもなら、そこまで考えないよね、ということを、

深く考えてしまうのが、「深く考える」という性質です。

そういう性質から、大人がするような深い質問をしたり、

年齢の割に大人びたことを言ったりします。

買い物をするときにも、すべての可能性を考えて

選ぶのにすごく時間がかかることがありますし、

じっくり観察して考える必要があるので、初めての人や場所で、

行動を起こすのに時間がかかることもあります。

いわゆる「石橋をたたいて渡る」特性です。

HSCでない子がそこまで考えない、あるいは考えなくていいことを、

瞬時に感じて、考えてしまうことが、「深く考える」ということです。

O 過剰に刺激を受けやすい

大きな音が苦手だったり、暑さや寒さ、自分に合わない靴、

ぬれた服やチクチクする服に文句を言ったりします。または痛がりです。

楽しいはずのイベントでも、すぐ疲れてぐったりしてしまったり、

興奮するようなことがあると、目がさえて眠れなくなったりします。

大きな発表会など、人に見られたり実力を試されたりする場面では、

ふだんの力を発揮できないことがあります。

強い罰を与えるより、穏やかに言って聞かせるほうが効果的です。

HSCは、そのように過剰に刺激を受けやすいため、

すぐ刺激でいっぱいいっぱいになってしまうのです。

E 共感力が高く、感情の反応が強い

物事の一つ一つを深く感じ取り、涙もろく、人の心を読むことにたけています。

完璧主義で、ささいな間違いにも強く反応します。

学校の友達や家族、初めて会った人でも、

つらい思いをしている人の気持ちが手に取るようにわかります。

時には動物の気持ちにも共感して、ホッキョクグマの子どもが温暖化のために

溺れて死んでしまうことを知って心を痛めます。

残酷な映画やドラマが苦手で、不公平なことが許せません。

S ささいな刺激を察知する

小さな音、かすかなにおい、細かいことに気づきます。

人の髪型や服装、場所の小さな変化に気づきます。

家具の配置がちょっと変わったり、置いてあった物がなくなったりすることに

気づきます。変わったにおいがすると近づくことができなかったり、

遠くの鳥の声や、飛行機のエンジン音が聞こえたりします。

人が自分を笑ったことや、逆にちょっとした励ましにも気づきます。

また、体内の刺激にも敏感です。

薬が作用した反応を感じ取るため、薬が効きやすかったり、

逆に、特に何かがあったということでもないのに、

少しの刺激で、頭が痛い、おなかが痛い、足が痛い、と訴えて、

何か悪い病気ではないかと不安になったりします。

そういうところが、親からすると、「大げさだ」と感じることもあります。

出典元:HSCの子育てハッピーアドバイス(一万年堂出版・2018) / 明橋大二著 / P.68~76引用

明橋大二先生、HSCは必ずこの4つの性質を持っているのですね

HSCには次の4つの性質が必ず共通するのですね。

D=深く考える

O=過剰に刺激を受けやすい

E=共感力が高く、感情の反応が強い

S=ささいな刺激を察知する

HSCの脳は、情報を深く処理するため、1を聞いて10を知ります。

そのため、大人びたことを言ったり、人の気持ちや空気を読む能力があり、

そして、ふつうの子どもがそこまで考えないほど、深く考えるので

石橋を叩いて渡るような特性があるのですね。

ほかにも、刺激を過剰に受けやすいため、反応もほかの子どもよりも

過剰になりやすく、疲れやすいのですね。

そして、人の気持ちがよく分かり、共感力が高くて感情の反応が強く、

完ぺき主義で、不公平なことが許せないのですね。

ささいにな変化に気づき、また体内の刺激にも敏感なため、

薬が効きやすい反面、少しの刺激で体の異常を訴えることも多くなるのですね。

HSCがどんなことに敏感なのか、とてもよく分かりました。

ここまで読んで頂いてありがとうございました。

読んでくださった方の心がすこしでも元気になってもらえたら嬉しく思います。